建学の精神
1540年の創立以来、"Ad Majorem Dei Gloriam" (より大いなる神の栄光のために)という理念の下、人々の要請を受けて子供たちの世話に関わった活動が、いつしか世界中で教育事業を展開するまでになりました。
現在、世界に広がるイエズス会の学校は3,700校を数えます。
Society of Jesus (イエズス会)
カトリックイエズス会(ラテン語名:Societas Iesu, 英語名:Society of Jesus、総本部:ローマ) は、日本に初めてキリスト教を伝えたフランシスコ・ザビエル(1506‐1552)や、ロヨラのイグナチオ(1491-1556)ら7人の同志によって設立された、カトリックの男子修道会です。
イエズス会は、1549年のフランシスコ・ザビエルの来日と同時に、わが国でキリスト教の宣教を開始し、徳川幕府の厳しい禁教政策によって会員の活動が不可能になるまで、日本の教会の発展に努めました。
近代に入り、明治政府がキリスト教の宣教を解禁して間もなく、1908年に再来日しました。再来日したイエズス会は、まず教皇ピウス10世の意向に応えて東京に上智大学を設立しました。以後、兵庫・神奈川・広島に中高を設立するとともに、広島にエリザベト音楽大学を創立。あわせて教会における宣教・司牧をはじめ、祈りや黙想の手助け、社会活動など、多岐にわたる使徒職に当たっています。
イエズス会は、国際的な使徒的活動を行なう宣教修道会として、全世界に約2万人の会員を擁し、宣教司牧・教育研究・祈りと黙想の手助け・著述・出版など、現代世界に福音をもたらすために、多岐にわたる奉仕に取り組んでいます。
教育理念
上智福岡中学高等学校の教育が目指すところは「より大いなるものを知り、他者に奉仕し、世界への懸け橋となるリーダー」を育てるということです。それは具体的に次のような人材を育成します。
1.キリスト教ヒューマニズムを身につけている人
- キリスト教ヒューマニズムに触れ、理解している。
- 他者や社会に奉仕する中で自己の人格を陶冶することを目指す。
- 真理を探究し、真の自由を得るために、自らを高めることができる。
2.他者に仕えるリーダーシップを持っている人
- 他者のために仕える精神を持っている。
- 社会から受ける恩恵を自覚し、それに伴う責任感を持っている。
- リーダーシップに必要な基礎能力を持っている。
3.グローバル・コンピテンシーを持っている人
- 世界の自然、地理、歴史を学び、地球規模の問題への関心を抱いている。
- 外国語でコミュニケーションを取ることができる。
- さまざまな文化の違いを理解し、その違いを肯定的に受け止め、それらの懸け橋となれる。
校訓
校章について
本校の校章は、「盾」に描かれた「鷲」、そして、英語名であるSOPHIA FUKUOKAの文字が染め抜かれたフラッグから成り立っています。
「盾」は知性と思慮深さを表す紺青(こんじょう)色と秘めた情熱を表す臙脂(えんじ)色で彩られ、その2色でキリストの愛の象徴である十字架を浮かび上がらせています。
さまざまな悪に立ち向かい、多くの人を守りながら導いていく「盾」は、まさに Men and Women for Others, with Others を象徴しているものといってよいでしょう。
「鷲」は上智大学のシンボルマークであり、「ソフィアの鷲」と呼ばれています。
真理の光をめざして力強くはばたく姿をかたどったもので、中央にしるされた文字は、「真理の光(Lux Veritatis)」の頭文字です。ソフィア(SOPHIA)とはギリシャ語で「人を望ましい人間へと高める最上の叡智」を意味します。
この「盾」と「鷲」を組み合わせることで、Men and Women for Others, with Others の精神に、最上の叡智を追い求める本校の教育精神を示したものとなっています。