皆さん、おはようございます。今年の夏休みは異常なまでの猛暑で、暑い暑いと言いながら過ぎていきました。そんな中でも、皆さんは充実した夏休みを過ごせたことでしょう。私もお盆には、6年間持ち上がった52期生の卒業25年祝賀会に招かれました。そこでは懐かしくも立派な大人になった50名を超える面々に卒業以来久しぶりに会うことができました。43歳と皆さんのお父さんくらいの歳を迎えてなお、中高時代に培った精神が胸の中にしっかりと息づき「先生、For Others, Agere Contra, Age Quod Agisで頑張っています」と誇らしげに語る彼らに感動しました。医者、弁護士、教師、銀行員、シェフ、公務員、パイロット、大学教員、自動車や電気機器メーカー、ゼネコン、テレビ局、コンサル会社、動画配信会社などに勤務する者、家業を継いで社長となっている人もいました。全く勉強をせずに手を焼いたある生徒は一級建築士になったと言われびっくりしました。「先生、すみませんでした。一級建築士を受けるとき人生で一番勉強しました。」というその顔は溌溂としていました。今や社会の中堅を担い、多くは父親として家庭を支え、さらには母校を愛している姿を見ることができて、この上なく幸せなひと時でした。
その中の一人、大手の香料メーカーでジュースやお菓子のフレーバーや化粧品、日用品などのフレグランスを開発している教え子は、ぜひ後輩の皆さんに話してほしいと言って次の話をしてくれました。彼の会社では、フレグランスが人に与える影響を調べる一環で、黙想をしたときにどのように脳波が変化するのかを測定したそうです。その際に、多くの社員はいくら黙想をしてもなかなか脳波が落ち着かなかったのに、先輩と、もう一人たまたま同じ会社に勤める51期の卒業生だけは、すぐに脳が落ち着いている波形が現れたそうです。在学当時は、黙想を続けると精神統一や気持ちの切り替えができるといくら先生にいわれても信じなかった彼も、これを見て6年間黙想を続けた効果に初めて納得したそうです。私も心騒ぐときには姿勢を正して黙想し、心を空っぽにしたり、神様に助けてくださいと祈ると心がリセットされる実感がありますが、それが科学的にも実証された思いがしました。皆さんもぜひ黙想を続けていきましょう。
さて、今日から始まる2学期、まずはしっかりと学習習慣を取り戻し、授業に取り組みましょう。今年度私たちは「喜ぶ人とともに喜び、泣く人とともに泣く人」を目指しております。喜ぶ人ともに喜ぶためには共感力が欠かせませんが、何に喜びを感じるかは十人十色ですし、相手の喜んでいる対象について何も知らなければ共感のしようもありません。逆に好きなこと、知っていること、できることが多いほど多くの人とともに喜べます。ですから、様々なことを授業で身につけ、好きになるまでに頑張りましょう。
では、泣く人とともに泣くには何がいるでしょう。それは人の痛みをともに痛むことのできる共感力(compassion)です。この感性もまた授業の中での人の心情を読み取る訓練や、グループやチームでの活動で仲間と喜怒哀楽を共にしたり、自然や音楽、美術、文学の美しさ、宇宙をつかさどる法則の美しさに感動する中で磨かれます。また、授業で喘ぎ苦しむ人々がいる現実に気づくことで一層磨かれ、目に見えない痛みにも敏感になってまいります。
さらに、学校行事や課外活動、その他学校外の様々な体験もまた共感力を大いに拡げます。例えば、この夏休みに旅行に行った人なら、それまでは気にも留めなかった旅行先のことが帰ってからは目に留まり、そこに住む人に共感を覚えると思います。あるいは苦労を伴う体験すれば、泣く人の苦しみがわかるようになり、涙とともに自然と他者のために何かしてあげたいという思いがわいてきます。
このように、授業と体験を通して高まっていく共感力compassionこそは、わたしたちを他者のために、他者とともに生きる人にする原動力です。喜ぶ人とともに喜び、泣く人とともに泣ける力が、わたしたちを他者のために、他者とともに生きる人へと育てるのです。今日始まる2学期の中で、どれだけ皆さんの共感力(compassion)が研ぎ澄まされるでしょうか。この感性が一層豊かになるように毎日の授業、課外活動、行事にぜひ積極的に取り組んでまいりましょう。
その中の一人、大手の香料メーカーでジュースやお菓子のフレーバーや化粧品、日用品などのフレグランスを開発している教え子は、ぜひ後輩の皆さんに話してほしいと言って次の話をしてくれました。彼の会社では、フレグランスが人に与える影響を調べる一環で、黙想をしたときにどのように脳波が変化するのかを測定したそうです。その際に、多くの社員はいくら黙想をしてもなかなか脳波が落ち着かなかったのに、先輩と、もう一人たまたま同じ会社に勤める51期の卒業生だけは、すぐに脳が落ち着いている波形が現れたそうです。在学当時は、黙想を続けると精神統一や気持ちの切り替えができるといくら先生にいわれても信じなかった彼も、これを見て6年間黙想を続けた効果に初めて納得したそうです。私も心騒ぐときには姿勢を正して黙想し、心を空っぽにしたり、神様に助けてくださいと祈ると心がリセットされる実感がありますが、それが科学的にも実証された思いがしました。皆さんもぜひ黙想を続けていきましょう。
さて、今日から始まる2学期、まずはしっかりと学習習慣を取り戻し、授業に取り組みましょう。今年度私たちは「喜ぶ人とともに喜び、泣く人とともに泣く人」を目指しております。喜ぶ人ともに喜ぶためには共感力が欠かせませんが、何に喜びを感じるかは十人十色ですし、相手の喜んでいる対象について何も知らなければ共感のしようもありません。逆に好きなこと、知っていること、できることが多いほど多くの人とともに喜べます。ですから、様々なことを授業で身につけ、好きになるまでに頑張りましょう。
では、泣く人とともに泣くには何がいるでしょう。それは人の痛みをともに痛むことのできる共感力(compassion)です。この感性もまた授業の中での人の心情を読み取る訓練や、グループやチームでの活動で仲間と喜怒哀楽を共にしたり、自然や音楽、美術、文学の美しさ、宇宙をつかさどる法則の美しさに感動する中で磨かれます。また、授業で喘ぎ苦しむ人々がいる現実に気づくことで一層磨かれ、目に見えない痛みにも敏感になってまいります。
さらに、学校行事や課外活動、その他学校外の様々な体験もまた共感力を大いに拡げます。例えば、この夏休みに旅行に行った人なら、それまでは気にも留めなかった旅行先のことが帰ってからは目に留まり、そこに住む人に共感を覚えると思います。あるいは苦労を伴う体験すれば、泣く人の苦しみがわかるようになり、涙とともに自然と他者のために何かしてあげたいという思いがわいてきます。
このように、授業と体験を通して高まっていく共感力compassionこそは、わたしたちを他者のために、他者とともに生きる人にする原動力です。喜ぶ人とともに喜び、泣く人とともに泣ける力が、わたしたちを他者のために、他者とともに生きる人へと育てるのです。今日始まる2学期の中で、どれだけ皆さんの共感力(compassion)が研ぎ澄まされるでしょうか。この感性が一層豊かになるように毎日の授業、課外活動、行事にぜひ積極的に取り組んでまいりましょう。