上智福岡中学高等学校

Weekly "Sophia Fukuoka" Information今週の上智福岡

  1. TOP
  2. 今週の上智福岡
  3. 校長講話
  4. 2022年度 始業式

2022年4月15日

2022年度 始業式

4月7日に始業式が行われました。                                                       今年度は感染防止のため、体育館にて中学、高校別々に行われました。

中学始業式校長講話

 今年度より校長となった船橋巌でございます。この学校に赴任して38年目、英語と高3のStudies For Othersを教えてきました。中学サッカー部は25年指導してきました。15歳になるまでの9年間、メキシコとアルゼンチンにおりました。見た目はいかにも日本人ですが、どこかラテンアメリカの感覚があり日本に中3の終わりに帰国したときにはいろいろと文化の違いを体験しました。

 さて、今年の学校目標を『関わる』としました。この目標を通してニつのことを達成してほしいからです。一つ目は、様々な人や物に関わることを通して、ここにいる全員が気持ちよく過ごせる学校を作ることです。

 皆さんは「よきサマリア人」の話しを知っていますか。あるユダヤ人が旅の途中,山道で追いはぎに襲われます。その旅人は服をはぎ取られ,半殺しにされ道端に倒れています。このあと三人がその横を通りかかります。一人目は祭司、二人目がレビ人、ニ人とも神殿に仕える人です。三人目がユダヤ人にとっては異邦人のサマリア人で、ユダヤ人にバカにされています。

 まず、祭司はその人を見ると、道の向こう側を通っていきます。レビ人もその人を見ると、道の向こう側を通って過ぎ去ります。二人とも関わろうとしません。ところがサマリア人は、その人を見ると哀れに思い、近寄り、傷を消毒し、包帯をまき、自分のロバに乗せ、宿屋に行き介抱します。翌日宿を出るときには、宿屋の主人に怪我した人の宿賃まで手渡します。皆さんにはこのように人と関わってほしいです。

 新しいクラスでの生活は新たな人間関係の始まりでもあります。クラスにはすぐに友達を作れる子もいればおとなしい子もいます。強い子もいればそうでない子もいます。みんなと関わることでクラスは仲良くなっていきますが、からかいやいじめ的なことが出てくることもあります。そんな時、道の向こう側を通って過ぎ去りますか。いいえ、そうではなくて、サマリア人のように積極的に関わり、ここにいる全員が、気持ちよく通える学校を作ってほしいのです。

 ニつ目に達成してほしいことは、様々なものに積極的に関わり、この学校で、自分が輝ける場所を見つけることです。それは、勉強、部活動、係活動、様々な学校行事など何でもいいのです。例えば、去年、掲示板に貼ってあったポスターを見て高1の先輩たち24名は4チームに分かれて、SDGs Questみらい甲子園に応募しました。そして、1チームは日本の一人当たり食品廃棄量がアジアで一番という課題の解決のため、コンビニの売れ残り商品を安く売っている場所がわかる「リフロ(Reduce Food Loss」というアプリを開発するというアイデアで北部九州エリア大会参加19校110チーム432名中2番目の成績となり、アクションアイデア優秀賞に選ばれました。うちから参加した4チームの人たちはこの大会を通して様々な出会い、経験ができたはずです。このように多くのことに関わり、友達から「いいね、すごいね、さすがだね」と言ってもらえるような自分が輝ける場所をたくさん見つけてください。

 最後にもう一度繰り返します。今年の学校目標は「関わる」です。たくさんのかかわりを通して、この1年ここにいる全員が、気持ちよく過ごせる学校を作ってください。そしてこの学校で、自分が輝ける場所を見つけていきましょう。

 

高校始業式校長講話

 今年度より校長となった船橋巌でございます。この学校に赴任して38年目、英語と高3のStudies For Othersを教えてきました。中学サッカー部は25年指導してきました。15歳になるまでの9年間、メキシコとアルゼンチンにおりました。見た目はいかにも日本人ですが、どこかラテンアメリカの感覚があり日本に中3の終わりに帰国したときにはいろいろと文化の違いを体験しました。

 さて、今年の学校目標を『関わる』としました。高校生の皆さんにはこの1年2つのことを見つけてほしいと思います。一つは、この学校で自分が輝ける場所、もう一つが、よりよい世界づくりに貢献するために自分できることです。これを見つけるには様々な人・ものに積極的に関わることが欠かせません。だから今年の学校目標を「関わる」としました。

 まず、一つ目の、この学校で自分が輝ける場所、それは、勉強、部活動、生徒会活動、係活動、様々な学校行事など何でもいいのです。例えば皆さんの中には、この間の文化祭に関わり、そこで多くの人たちと一生懸命に頑張り、輝いていた人たちがたくさんいましたね。このように多くのことに関わり、友達から「いいね、すごいね、さすがだね」と言ってもらえるような自分が輝ける場所をたくさん見つけてください。

 ところで、皆さんは「よきサマリア人」の話しを知っていることでしょう。これは関わるか、関わらないかの話と言えます。あるユダヤ人が旅の途中,山道で追いはぎに襲われます。その旅人は服をはぎ取られ、半殺しにされ倒れています。このあと三人がその横を通りかかります。一人目は祭司、二人目がレビ人、2人とも神殿に仕える人です。三人目が当時ユダヤ人にとっては異邦人でユダヤ人にバカにされているサマリア人です。

 まず、祭司はその人を見ると、道の向こう側を通っていきます。レビ人もその人を見ると道の向こう側を通って過ぎ去ります。二人とも関わろうとしません。ところがサマリア人は、その人を見ると哀れに思い、近寄り、傷を消毒し、包帯をまき、自分のロバに乗せ、宿屋に行き介抱します。翌日宿を出るときには、宿屋の主人に怪我した人の宿賃まで手渡します。

 先ほど中学生にはこのサマリア人のように、「様々な人に積極的に関わろう。そしてここにいる全員が、気持ちよく過ごせる学校を作ろう。」と呼びかけました。しかし、大人となる高校生の皆さんには、もう少し高い要求をしたいと思います。この一年様々な人や物に関われば関わるほど、その出会いや体験から、自分の特性、タレント、将来やりたいことが少しずつわかってくるでしょう。是非その中からよりよい世界づくりに貢献するために自分できることを見つけてください。

 この度SDGs Questアクションアイデア優秀賞とった生徒たちは掲示板に貼ってあったポスターを見て応募しました。そして、日本人の一人当たり年間食品廃棄量がアジアで一番という課題の解決のため、コンビニの売れ残り商品が安く売っている場所がわかる「リフロ(Reduce Food Loss」というアプリを開発するというアイデアを考えました。これが北部九州エリア大会参加19校110チーム432名中2番目の成績となりました。何よりも、うちから参加した4チーム24名の人たちはこの大会を通して様々な出会い、経験ができたはずです。このように自分から関わることを通して次第に、自分のこと、世の中のこと、その中で自分が貢献できることがわかるようになっていきます。そしてよりよい世界づくりに貢献するために自分できることがわかるようになります。

 最後にもう一度繰り返します。今年の学校目標は「関わる」です。たくさんのかかわりを通して、この学校で、自分が輝ける場所と、よりよい世界づくりに貢献するために自分できることをこの1年見つけていきましょう。