上智福岡中学高等学校

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2023年7月28日

1学期終業式 校長訓辞

 3ヶ月半にわたる学期が今日終わろうとしています。今日は先ず、旧約聖書の創世記にある創造物語の中で、神様がこの世界を創造し終えた部分から読み始めたいと思います。「神はお造りになったすべてのものをご覧になった。見よ、それは極めて良かった。夕べがあり、朝があった。第六の日である。天地万物は完成された。第七の日に、神はご自分の仕事を完成され、第七の日に、神はご自分の仕事を離れ、安息なさった。この日に神は御自分の創造の仕事を離れ、安息なさったので、第七の日を神は祝福し、聖別された。これが天地創造の由来である。」(創世記1.31~2.3)

 先ほど行ったポートフォリオでの振り返りはいかがでしたか。振り返りを通して今のありのままの姿を知ることは、成長を実感することが出ますし、更に成長をする上でもとても大切なことです。振り返ってみて「それは極めて良かった」といえたら最高ですね。うまくいかなかったことや、挫折したこともあったことでしょう。それも、そのままでは失敗となってしまいますが、直すところをじっくりと確認してやり直せば、それは成功の種となります。二学期の成長に繋がるいい振り返りができたことと期待いたしましょう。
 さて、いよいよ夏休みですね。子どもの頃は夏休みと思うだけで、胸がドキンとしたのを覚えています。勉強なんて一切なかった幼稚園の時代はとうの昔に過ぎていて、補習や宿題がそれなりにあるのに、授業がないというだけで、なぜこんなにワクワクするのでしょう。それはいうまでもなく、自分で自由に使える時間が学期中より格段に多いからではないでしょうか。補習も部活もなければ、何時に起きて、何時に寝るかも自由です。宿題をするかしないかも自由です。そこで試されるのが、自分をコントロールする力、自律心です。「自由は不自由」という言葉があります。自分のやりたいことが分からない人は、学校のように決まったスケジュールがあったり人にやることを決めてもらった方が楽です。しかし、主体性がないようでは困ります。自分のスケジュールを自分でコントロールする訓練が必要です。逆に、自分のやりたいことがはっきりしていて、そればかりしてしまう人、言い換えるとやりたくないことができない人にとっても、「自由は不自由」と言えます。やるべきことがなかなかできないからです。そのような人にも自分をコントロールする訓練が必要です。
 まだ何も始まっていない明日からの35日間の夏休み。これをどのように過ごすかはすべて皆さんの自由に任されています。今日がその最後の日、8月23日の晩だと想像してみてください。神様はお造りになったすべてのものをご覧になって、「見よ、それは極めて良かった」といわれ、第七の日は祝福し、聖別され休まれました。
 君たちも、終わってしまった35日を振り返ったときに、「ああ極めてよかった、やるべきことはやり遂げ、自分を褒められる休みだった」言っている自分を思い浮かべてみましょう。こう言えたらものすごく気持ちいいでしょうね。この達成感を得るには、3点必要です。1つめは、明確な目標、2つめは、綿密な計画、そして最後が今年の学校目標のAgere Contraの精神です。8月23日に「見よ、それは極めて良かった」と皆さんがいえることを心から願っています。私もそれを目標にこの休みを過ごします。それでは2学期に充実感に溢れた皆さんに会えることを楽しみにして、私の話を終えたいと思います。