上智福岡では午後の授業が始まる前に「思索の時間」があります。おもに聖書の箇所を読みながら思索を深めるのですが、今日は教皇フランシスコの『福音の喜び』を読みながら、集団的自衛権についても考えることを勧めていました。
「放送思索全文」
「教皇フランシスコの使徒的勧告『福音の喜び』59,60を読みましょう。（写真をご覧ください）
皆さんはこの文章を読んでどのような印象を持ちましたか。ローマの教皇様が政治についてつっこんで語っておられるので、当惑した人も多いのではないでしょうか。私たちは、心の問題と政治や経済の問題は全く別の問題であり、その間には何の関係もないと思っているかもしれませんが、教皇様はそうは考えておられません。キリスト教の愛の教えは単なる人間関係だけではなく、社会的、経済的なレベルでも実現されなければならないというのが教皇様の考え方です。 今日の新聞には、集団的自衛権に関する憲法解釈が大きく変えられたことが報道されていました。この憲法解釈とMen and Women for others,with Othersの精神は全く関係ないと考えてしまっては、教皇様の教えに反することになります。もちろん結論は一つではありません。多面的に問題をとらえ、バランスのとれた結論をひとり一人が導いていかなければなりません。Men and Women for others,with Othersの精神をもつにはただ優しい心をもてばいいと言うことではありません。社会的、政治的、経済的問題にも批判的な目をもつことができるようにならなければなりません。 来週からの期末考査をむかえ、勉強の内容そのものがMen and Women for others,with Othersの精神に繋がることを意識してください。自分のためだけに勉強するのではなく、よりよい社会を作るために勉強してください。他者の役に立つためには、ある程度の結果も要求されることを肝に銘じてください。試験勉強の中に、Men and Women for Ohters, with Others の精神がいかんなく発揮されることを願っています。」
教皇フランシスコ「福音の喜び」（クリックすると大きくなります）
教皇フランシスコ 『福音の喜び』